演奏会

所属合唱団の演奏会。

まぁ、一生懸命歌いました・・・。
出だし、各パートがバラバラに聞こえてきて、どの音を聴いて歌えばいいの?と、やや混乱。
歌ってる間は、自分のパートのピッチが下がっているような気がするし、Ave Verumでは転調できてなかった気がしたけど、指揮者先生がこの曲を一般公開にしたってことは、問題なかったのかしら。

本番前の時期に散々しごかれた、第2ステージのテナーパートソロ、問題のリズムは結局合わなかったな・・・
懸念箇所3つのうち、最初の2つは無難にやりすごしたけど、最後が明らかに合わなかった。
・・・もっとも、自分が無難と思ったところもそうではなかったかもしれない。録音を聴いた時に、divでなく私の声が聞こえてくるのは、パート内でタイミングが合ってないからだろう。

最後のアンコールの「故郷」は、div.で私の仕事が多い曲だ(地味に主音を鳴らしとくとか、私の好きなやつ)。
が、やはり自分のピッチが低い気がしてならなかった。
基本的に、テナーは相方の声量が何人前もあるので、div.以外で私は声を張らない。が、2番の主旋律は、本来div.になっているのを
「ここは主旋律の音量が欲しいから」
という理由でパート統合された経緯があるし、
(アンコールだから、多少は羽目を外していいか・・・)
と、自分としては最大限に声を張った。けど、録音を聴いてみると全然、パートの相方の声に吸収されている。それは良いことではあるけど、今年の課題として頑張った「声量アップ」は、結局どうだったのだろう・・・?

全体に、去年までは自分のピッチがどうかなど気にしなかった、というよりは、気にするにしても評価軸がなくてできなかったのが、今年はずっと気になり続けていた・・・緊張感の向く先が違っていたように思う。そして、まだ「全体を聞く」ことはできていない。あくまで集中できる範囲は自分のパートだけ。これもいつかは、全体のバランスを聞きながら、本番歌えるようになれるのだろうか。
実際にどうだったのか、録音を何度聴いてみてもよく分からない。聞く時のコンディション(?)によって、良かったようにも悪かったようにも聞こえる。さらには、自分が気にならなかった部分が全然ダメだったりしてるのかもしれない。指揮者先生はどう評価されたのか、皆目見当がつかない。

来週は、期の区切りとして合唱練習はお休みなのだけど、声楽のレッスンはある。練習休みのおかげでせっかく一呼吸置けるはずだったのに、レッスンで指揮者先生に会うのでは、時間のクッションが機能しないではないか。・・・ここへきて、この日程は好ましくなかった、ということに気づいたが、もう遅いわ。まぁレッスンで合唱の話になることはほとんどないし、その前に団員の半ばを占める掛け持ち組が顔を合わせているはずだから、消波作用は果たしてくれることだろう・・・期待しているぞ。

vol.21

発声練習、O音とno音のときで発声が違いすぎる、それが課題だ…
と、なんか逆戻りというか、まぁずっとできてなかったのを改めて言われただけなんだろう。うーむ。これはラジカルに解決しなくては。

Concone#19は、不安だらけだったが、良くあるパターンで
自主練習のテンポより、先生の伴奏がずっと遅かった。
それはそれで難しいこともあるんだけど、今回はプラスに働いた。
楽譜を読む時間があるのが助かった。
ところどころ、微妙なピッチを直されたけど、まぁ対応可能な範囲。
最後にまた、
「これはラララで歌うと音がとりづらいとおもうけど」
と、まったくその通りのことを言われたが、やってみたら大丈夫だったようで、無事にクリアとなった。

次の#20のお手本を、今回は固定ドで先生が歌ってくれた。
前回なにも歌ってくれなかったのは、別にJASRAC裁判のせいではなかったらしい。Conconeや古典歌曲は、著作権生きてないから大丈夫のはずだもんね。

何箇所か、珍しいことに先生が音名を読み間違えて(音は合っている)
「移動ドで読んでしまった」
確かにこの曲、途中の転調さえなければ移動ドが圧倒的にハマる。
(遷移部分がよく分からなくて私は通せないんだけど)
でも、基本的に固定ドの先生が、移動ドに引きずられることもあるのは不思議だ。元は移動ドだった、と言われてたから、その片鱗か。

Star Vicinoは、いくつかイタリア語の発音を直されながら、3回通して終わり。

引き続き、Vittoria, mio core。
音名唱のはずだったが、どうも自信が持てないので、さっき移動ド復権の芽を見たことを狡猾に援用して

「これは、移動ドの方が歌いやすいのですが…」
「あぁ、そうだね。移動ドでいいよ。これ原曲はCdurなんだよ」

あっさり、階名唱にしてくれた。
音名唱も半泣きで練習したおかげで言葉は言えるのだが、音がついてこないというか、言葉通りになってしまい、調号の#が上がらないんである。速いパッセージで順次進行が続くところはそうなりがちなのかもしれない。
で、移動ドで一度雑に通したら、最後のところは装飾をつけるように言われ、そこだけやり直して
「これはもう、大丈夫だね」
と、音とりが終わったことになってしまった。いいのか。
イタリア語の歌詞の読みを途中まで習って、次回はそこまで歌詞をつけてくるように言われて、今日は終了…。

これ前回も反省したんだった、読みくらい自分で練習しとけばいいのだ。これは音楽じゃないんだから、声楽の先生に習う必要はないんである。次の曲は準備しとこ…とはいえ、今回だって、ここまで進むと思わなかったんだよなぁ。読めぬ。
(↑これ、vol.19のコピペ。エンドレス反省会。)

vol.20

発声練習
最初の no no no のところで
「フレーズ終わりの処理がよくなった」
と言われた。
そこはいつも、どういうのが正解なのか試行錯誤なんだけど
「そういうふうに歌えば、次のフレーズに行きやすい」
なるほど。それを意識すればいいのか。
こうした何気ない補足が、改善のヒントになることが多い。
今回は、F・Fis当たりの音程が低い、と言われた。
スケール感覚ではなく、その高さへのアタック力の問題と思われるので、まだ対処しやすいはず、気をつけよう。

Concone#18、なんと、先週先生が見本で歌ってくれたテンポより、全然速いではないか。そのときまでは相当の高速で練習していたのを、この一週間はその遅い見本に合わせて練習していたのだ。面喰らったけれども、高速練習の蓄積のおかげでどうにか対応できた。
転調のところで、音程を間違っていたところがあり、そこは修正できたのかどうか自分でも曖昧だったが、なんとなく終了。で、修了。もうリズムと音を追うので精一杯で、発声まで気が廻らず。

歌曲はStar Vicino。先週の音とりは、先生のピアノによる旋律ガイド付きだったから、「終わった」のかどうか不明だったんだけど
「歌詞をやったんだったら、終わったということだ」
と先生の一言、そしていきなり前奏を弾き始めたので、歌詞を歌えということだろう…。

piuは「ピュウ」なのね・・・がんばってpi-uと動いていたのに。
あと、語末のrがまだ全然弱いようだ、イタリア人のrは確かにつよいからなぁ。
それと、rit.やten、ブレス位置の指示を与えられ

あとはもう1回慣れてね、と次回送り。
雰囲気的には、次回はこの曲をさらっと終わって、Vittoria, mio coreに入る予定のようだ。
長いから覚悟しておくように、とのことだったけど、この曲はかっこよくて好きなので楽しみ(先週から練習し始めたところ)。

来月は合唱団の演奏会を挟んでの日程になるので、少しその話題から派生して、合唱の中で自分の声が邪魔になっていないか、という疑問を持ち出してみたところ
「いや、不可欠だ」
と言っていただけた。そこまで👀✨
ひたすら我が道を行くパートの相棒をコントロールしてもらわないと…ということだったけど💦コントロールはできないが、彼が独自路線に行って私がキープしないといけないところというのはそこそこある。まぁ逆に、私がさぼっている部分を彼がキープしてくれている部分も多々ある、というかそっちの方が多いのだけど。

vol.19

発声練習は、最近の定番の短いセットだったけど、ダメ出しが多かったなぁ。
最初の no no no で、フレーズ終わりの処理がだめで
「最後で声を足さない、足さない」
そうか。「響かせよう」と意識しすぎなんだな。
最後の o-ooo-ooo-, a-aaa-aaa- では、声が裏返るところで
「引くと、そうやってガラッと行く。引かない、引かない」
なるほど!
退かぬ!媚びぬ!省みぬ!
これがなんか、注意事項として刷り込まれてしまった・・・
※私は車の運転はしません

Conconeは#17番。日々の練習では、爆速のなかで音程が安定しなくて、これは終われないだろう…と覚悟していたところ、実際はそんなスピードではなかった。私の使ってるソフトはAllegroが速いのかも。
ふだん高速で練習していた分、遅くなれば楽なのは確かだけど、勢いでごまかせないという面もある。ずっと間違って歌ってた音があったし。
しかし、そこだけ直せばあとは何も注文は来なかった。発声練習のときは、かなりピッチの注意を受けるのに、曲になるとそれほど言われないのは何故だろう。曲の方が不正確に違いないんだけど。

歌曲は、Dimmi, Amor。
3回目で、私も終わらせるつもりでいた。3度くらい通して終了。イタリア語の発音に関する注意があっただけだった。普遍的なことなので、気をつけなくては。
結局この曲は、「低いから飛ばす」予定を変更したわりに、低音の歌い方について何も教わらなかったな…。あれこれ言ってもどうにもならないものは、割りきって良いということかもしれない。

これで終わりかと思ったけど、さすがに時間が余りすぎたのか、次のStar vicinoに突入した。音名唱。1回目は音取りだからゆっくり、2回目は本来の速いテンポでと気を遣ってくださったが、すでに1か月練習している曲だから速度に問題はない。難しいのはやっぱり装飾音だ。今回は先生がメロディを一緒に弾いて下さってたからどうにかなったけど、無しだと難しいと思う。
まだ時間があったらしく、歌詞の読み方まで時間かけて教わって終了。
これ前回も反省したんだった、読みくらい自分で練習しとけばいいのだ。これは音楽じゃないんだから、声楽の先生に習う必要はないんである。次の曲は準備しとこ…とはいえ、今回だって、ここまで進むと思わなかったんだよなぁ。読めぬ。

ポピーの会

合唱仲間(ソプラノさん)でピアノを弾く方に、演奏会のお誘いをいただいた。
その名は、「ポピーの会」。

なぜポピーなのか。
どういう演奏会なのか。

とか、詳しいことは知らない。
同じ教室に通われる方たちの発表会、という理解をしていたけれど、彼女はピアノ、その他ヴァイオリン・フルート・声楽、と構成が多彩で、そんなにあれこれ教えてくれる教室があるのだろうか?? と、それも釈然としない。
しかも、実際に聞いてみると、みなさんハイレベル。
これは絶対に、私が今までに聞いたことがあるような「素人さんの発表会」ではない。
というか、それだったらもっとたくさんの出演者がありそうなものだ、プログラムは充実してるけど出演者は5人程度にすぎない。
一体なんなのか、後日ソプラノさんに聞いてみなくては・・・

ヴァイオリンの方、「そつのない演奏」ってあんな感じかな。
私はあのヴァイオリンの左手を揺らすビブラートに密かに憧れている、あれだけで、プロっぽく見えるわ。ちょっとやってみたことあるけど、ちょっとやってみるくらいではできなかった。ど素人は左手で楽器を支えてしまうからだろうな。
途中で友情出演的に、その方の親族らしきお名前の男性が演奏されて、そちらはより達者で巧みな演奏だった。ああも軽々と演奏されると、安心感があるね。あの方、ちょいちょいピアノのセッティングとかでもステージに黒子的に登場されていたから、もともと裏方のご予定だったのかも。

次が声楽の方。
最初のはたぶん日本語の歌だったんだと思うけど、女声の高音って歌詞が聞き取れないから難しいよなぁ・・・何を言っているのか聞こうとしてしまい、音楽を聞けなかった気がする。これは聴き方として間違っているのだろう。
後半に再登場された時は、外国語の曲だったので、どのみち歌詞はわからないから気にならず。途中のアカペラの部分で音程キープできることにすごいと思ってしまった。ピアノと再合流するときに、ピッチが違ってたら・・・ってかなりスリルだと思うんだわ。そんなプリミティブな話より、途中の超絶技巧的なメリスマのが凄かったんだけども、複雑すぎて間違えても私は絶対気づかないな💦 わかる人には、その正確さでまた感動できるに違いない。

われらがソプラノさん(ピアノ)は3番目に登場されて、その時は控えめな黒のドレスでバルトークを弾かれた。いつも合唱ではマスク姿で髪型も違うから、すぐにはご本人だとわからなかったわ・・・。
この後も、彼女は他人の伴奏として何度も出てこられていた。自分の曲だけじゃなくて、他人の曲も準備しないといけないの大変だよなぁ。
プログラムの大トリも彼女だったんだけど、それはまた後で書く。前半のバルトーク、「これもいいなぁ」と思ったはずなんだけど、大トリのおかげで前半の感想が吹き飛んでしまった・・・。

フルートは、前半のが「フルートとピアノの二重奏」、後半のは「フルート独奏」って紹介だったんだけど、独奏も結局ピアノ伴奏つきじゃない?何が違うの??と、音楽用語に混乱・・・。どちらも、ピアノはわれらがソプラノさん。フルートは若い女の子で、ピアニストが笑顔で励ますような感じで合図を出してたの印象的だった。さすがの余裕。
二重奏の方は、私の大好きなフォーレの「シチリアーノ」、私は「シシリエンヌ」と覚えていたが言語の違いだ。思うに、作曲者のフォーレがフランス人であるからにはフランス語の「シシリエンヌ」、シチリアがイタリアであるからにはイタリア語の「シチリアーノ」、どちらも言い分がありそうだ。
フルートは穏やかな低音も良いけど、高音の華やかできらびやかなのを聞くと「おおっ」ってどきどきするな〜。

後半はジャズとか入ってきて、そのときにMCでお話しされてた方が主宰の先生なのかな?
ちょいちょい伴奏に出てこられ、ピアノ連弾でもさきほどの声楽の方と一緒に弾かれていたけれど、それも明らかにサポートに徹しておられる感じだったからなぁ。
出演者は前半と同じ、そしてラスト、われらがソプラノさんのショパン・・・アンダンテ・スピなんとかと、華麗なる大ポロネーズ・・・すみません、かくも無知なもので。そう「アンダンテ・スピアナートと華麗なる大ポロネーズ」。そういえば、ドレスも控えめな黒から、華麗なる朱色に変えていたな。

凄かった、絶句。

予習としてYouTubeで何度か聞いてみても、そもそもピアノの素養がないから何も頭に入ってこずなんの印象も持てなくて予習にならなかったのだが、もはやそんなことは全然関係なく、ただただ「圧倒的」だった。鍵盤を走る彼女の指を見てるだけでも。
ホールの音響は残響が強くなく、彼女の作る音が1つずつクリアに聞こえる感じがした。
やはりどんな曲だったかは全然思い出せないけど、ただ演奏が「凄かった」ことだけは、極めて強烈な印象として残った。
ホール内も「すごい・・・」とざわめき、もちろんこの日最大の、桁違いの拍手が贈られたのだから、ど素人の私が直感的に感じただけじゃなく、音楽を嗜む方々が聞いても凄かったのに違いない。なお、演奏会が終了してロビーに出てからも、その興奮を語り合う人たちがたくさんいたのだから。

その後、アンコールのような形で、出演者全員による「今日の日はさようなら」(ってタイトルだっけ?)が演奏され、われらがソプラノさんは最初はピアノ伴奏を、途中で先生とピアノを替わり声楽の方と並んで歌を。そちらの方はよく聞こえなかったから、重唱ではなく一緒にメロディを歌っていたのかもしれない。

同じ合唱団の、別のソプラノさんも聴きに来ていたので(私より前の席だったから、向こうは最後まで気づかなかった)、バス停までの道を
「凄かったねぇ」
だけの会話をし、そこで別れて私は徒歩で帰りつつ、歩きスマホ(帷子川の遊歩道です)で友人に「凄かった」というLINEを送りつけていた。

ほかの合唱団員が、これを聴かなかったのは実に勿体ない。
来年もあるなら、ご本人が宣伝せずとも、私が超宣伝しよう。

vol.18

9月後半のレッスン日。

昼練の時点で、少しだけ喉に違和感があって、絶好調ではないけれども、悪くもないコンディションだった。
最初の発声練習では、O音の跳躍で「上がり切れていない」と何度もやり直し。まだスキルが足りないなぁ。

Concone#16は、けっこう不安だったんだけど、さらっと終了。
一番の懸念事項だった、
Do-La, Do-So, Do-Fa, Do-Mi
のところは、音名唱では無難に通過、ヴォーカリーズの時に
「ラララになると音程が下がる」
と何度かやり直しになった。
もともと音程がとれてないのだけど、そんなことを言って藪蛇をつつき出すにも及ばないので、なんとか対応して事なきを得た…。
足止めはそこだけで、なんだか「簡単な曲だった」みたいな雰囲気でさっさと終わったが、それは私が月余にわたって四苦八苦した結果である。                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                     
次の曲は先生がまたお手本を歌ってくれて、また来月ということに。

歌曲は3曲目、Dimmi Amorの続きで、歌詞で歌うところから。
1回通して、2回目には止めながら修正、といういつものパターン、歌いだしたとたんに止められる繰り返し(笑)
そして、止められる理由は3つ

1. イタリア語の発音の修正
 イタリア語の発音で貴重なレッスン時間を使うのは、なんか目的外なので、これは家でもっと真面目にやっておこうと思った。とりわけRの発音のところ、適当に流していちいち止められていた。確かにイタリア人のRって強烈だからな〜。私がミュンヘンにいたとき、イタリア人のドイツ語はRの巻き舌が極端なのですぐわかるのだった。逆に言えばドイツ語のRはそこまで極端ではなく、ただのaだったりするので、私はそっち寄りなのだ。気をつけねば。

2. ブレスポイントの修正
 これは、修正というより確認・再設定みたいな感じかな。

3. 装飾音の歌い方
 止められたというより、自分が歌えなかったり歌い損ねて止まっていた。前打音は楽譜を読めなくてうまく事前準備ができない感じ。慣れれば、というかしばらくは暗譜で対応するほかないか。

本人としては、ピッチについてほとんど何も言われないのが意外でしかない。合唱団の練習では、ピッチについてはあれだけ細かく注文を出す先生なのに、私はけっこう正確なのだろうか? 自分で分かるものではないから、何とも不可解だ。

今日の駆け足の流れ、たぶん先生は歌曲に時間をかけるつもりなんだろう、と思ったのに、その歌曲にもあんまり時間をかけず、結果として時間が余った…今回のメイン曲Dimmi Amorが終わったわけでもないのだけど、時間の活用として、次のStar Vicinoも先生が歌ってくれた。
この曲、歌ったことのあるソプラノさんはみんな「大好き」と言う曲なんだけども、テノールとはまた感覚が違うようだ。しっとり穏やかな曲調なので、テノールの力強い声とはあまり合わない。もちろん、先生はご自身のリサイタルなどであれば全然別な歌い方をされるに違いないが、そもそも男声ならバリトン向きの曲だと思う。

vol.17

9月1回目の練習。

発声練習は、vol.13と同じヴァージョン。
今日は昼の練習で、わりと喉の調子が良かったのが、まあまあ継続していて助かった。
発声自体は、やはりO音の高音がまだ苦手で、上顎の上げ方が足りないとて注意される。これは喉を痛めないようにやるのが難しい。微妙なバランスを要する技術に思われる。

発声vol.13はさっさと終わるやつなので、すぐに前回ボロボロだったConcone#15に入った。
これ、私が家で練習するのよりもかなり低速なので、きっちり音程を乗せないといけないのがスリリングだった。しかも、先生の伴奏は私の機械伴奏とかなり違う気がする…旋律をなぞっている部分を消してるのか、しかし非常に妨害的な音に聞こえるので、単にミスタッチ、もしくはわざと攪乱して、それでも音程をキープできるか試されているのだろうか。なんだか瓦礫の足場を登山するような、どうにも不安定な心地だったけど、特に何も言われないから合っていたのかもしれない。
前回ほぼ全滅だった音程は、発声の問題で落ちぎみな高音を注意されたくらい。
あとは、最高音Gの発声が悪いと叱られた。気をつけねば。
全体としては、特に残った課題もなくクリアにしてくれた。良かった…。

次のConcone#16も私は家で練習してたけど、先生のお手本を聞くだけで終わった。
これで、まだ何も準備してない#17に来週入る可能性は消えた。
たすかる。

歌曲はDimmi Amor。よほど迷ったのか、今回も
「結局やることにしたんだっけ?」
と確認された。
迷いの原因は「音が低いから」だけど、今日の私はそこそこ低音が鳴らせるコンディションだったので、この曲のD連打はしのげた。しのげてなくてもどうしようもないから、怒られはしないだろうが…
装飾の前打音が私は苦手で、どうせ重要でもないのだし削除してくれないかな、と思っていたら、逆に削除指定だったところを復活させられてしまった。
師匠「ここも、歌えるなら装飾入れた方がいいんだけど」
私 「いや、難しいです」
師匠「じゃあ入れよう、歌ってみて」
なぜそうなる💦

でも、何か言われたのはそれくらい。あと、長いフレーズにブレスを入れてくれた。
さらに残り時間の潰し方に迷ったのか、ふだんやらないヴォーカリーズでもう一度通した。確かにね、ドレミが外れると歌えなくなるのは私のデフォだ。でも読み方適当ながらこの曲はすでに歌詞でも練習してるから、ラララでもなんとかなるのだ。
で、次はイタリア語の歌詞の読み方を教わるステップに。なんか今日の練習の中で、この時間が一番長かった気がする。それでも時間が余ったので、先生に合わせて歌詞で歌ってみる、というフェイズへ。そこでやっと終了。
やっと、というのは私の感覚ではなく、たぶん先生の感覚…。

あまり歌わない日だったな。そういうこともあるか。
次回は次週。

vol.16

8月2回目。

発声練習は、特に問題なく、試しに高いCまで母音で上がって
師匠「ここまで出せればテノールと言える」

でも、物理的というか機械的に、楽器としての私はどんどん整備されていってるけど、演奏者としての私はポンコツのままだ。

今日のConcone#15は、音名唱までは良かったけどラララが歌えず。
確かに、昨日の時点でこれはダメだと思った、その感覚は正しかった。

この曲、1か月前から毎日欠かさず練習してたのだけどね。

音取りの手順として、私の場合は
1.移動ドで音を把握する
2.固定ドに読み替える
3.ラララで読み替える
それぞれのプロセスには、同じくらいの時間がかかる。
今回の場合、2.にものすごく時間がかかり、3.に割く時間が足りなかった。私は自分の無能をナメていた。2.に時間がかかったなら、3.にも時間をかけなければならなかった。

最後の歌曲、Lasciatemi morireでは、明らかにテンションが落ちたまま、短い曲なのでクリアになってしまった。まぁ「死なせてくれ」なんていう曲だから、テンション低くていいんだろう。

来月は第3、第4週なので、3週間しか開かない。今度は時間配分を間違えないように気をつけよう。

チベット旅行記

明治時代に僧侶の河口慧海さんが、仏典を求めてチベットに密入国し、さらに密出国して帰国するまでの旅行記。

冒頭は、インドからヒマラヤを越えてチベットに至るまでの冒険譚になっていて、すごく面白い。
無事にチベットに潜入してからは、チベットの風俗や現地の庶民の生活から政治体制についてまでが記録されている。これも非常にユニークで面白い。
これぞ「リアル>>異世界転移<<物語」的な。

まさに不撓不屈、なのだが、どうも彼の倫理観は、私には理解できなかった。困惑する。
彼が厳格に、僧侶として正しいと信ずる道を貫いていた、というのは分かる。だから尊敬されたのだし、尊敬さるべき人だ。
でも・・・、

当時のチベットは鎖国しており、日本人は正規のルートでは入国することができなかった。

で、彼は密入国の道を選んだ。

俗世の法律よりも、仏法を求めるという信仰の方が優先される、というのは、分からなくもない。
しかし、そのために、彼に関わった多くのチベット人が投獄されるなどした。彼はその人々を助けるために尽力したのは確かだ(実際に救われたのかは不明)。これが予測不能な禍だったなら、仕方ない面もあろうが、彼は前例あるを知っていた。密入国した外国人に騙されて修行を助けた高僧が、その罪状で死刑にされるのを目の当たりにしたのだ。自分が同じことを起こそうとしていると、気づかなかったはずがない。

不可解なのは、彼が

崇高な目的のためでも、不正な手段を使うは言語道断、常に誠実な手段を用いねばならぬ

つまり、

「目的は手段を正当化しない」

という強い立派な信念を持ちながら、密入国の際には、

「私は中国人だ」

と偽って(宗主国の中国人は入国できたらしい)、周囲の人を騙したことをなんとも思っていないことだ。どう折り合いをつけていたのだろう。
この嘘そのものは、直接誰かを傷つけるものではない。けれど、人を騙して密入国すれば、「騙された」ために死をもって罰せられる人がいる。彼だって、自分の偉大なる目的のためには他人が死んでもかまわぬ、とは決して考えていなかった。
もっと不可解なのは、彼は自分が騙したことによって「恩人が罰せられること」には心痛したが、「関所の官吏が罰せられること」には何らの痛痒も感じず、彼らによる(もっともな)報復を不当だと思い軽蔑していた様子・・・。

その解釈のヒントらしいことは、チベットからの密出国後に、ネパールへ行こうとしたときに触れられている。身分を疑われて困難が生じた際、

「嘘でも、日本政府高官だと答えておけば問題ない、チベットに入る時に中国人だと嘘をついたのと同じではないか」

と、彼は親切な現地の人(?)に助言された。そのときの返答は

「チベットは鎖国をしていたのだから仕方がない。ネパールは文明の国なのだから」

相手を蛮族とみればその意思を無視し、文明人とみなせば尊重する。
気高い僧侶だが、当時の日本人の民族意識の範囲内の人ではあり、それは時代の制限というものだろう。

思うに、「崇高な目的」はあくまでも達成されねばならず、その手段は「できるだけ」誠実であるべきだ、ということなのだろうか。まともな手段がなければ不誠実な手段も止むを得ないということなのかな?

この本を読んでいる間、ずっと「嘘も方便」という仏教の言葉が頭を離れなかった。

vol.15

(ここからは、リアルタイムの更新です)


また1ヵ月ぶりのレッスン、よく練習したはずだけど、直前になると不足だらけな気がして不安になるし緊張する。
発声練習は短縮バージョンで、10分くらいのセットが定着したようだ。
毎日練習している自室と、先生のレッスン室では、音響がかなり違う。自宅録音を聞いて、どんなにかダメ出しを喰らうだろう、と覚悟していたが、レッスン室では、自分でも悪くないと感じた。先生も怒らなかった。
O音は現在、上下顎問題から喉の締めつけ問題に遷移している。顎は悪声を聞く側が迷惑するだけ、喉の締めつけは私の声帯の健康に直結する。なるべく開けるように心がけたら、痛くなかった。良かった。
師「O音もA音と同じポジションで」
レッスン室では体感できるが、自宅で再現できるかな。来週までの課題だ。

コンコーネは#14。
ずっと音符を一個読み間違えていたことが判明。自分で気づかないのは、音感がないので仕方がない(開き直り)。
それと、とりづらいFis音をフィと歌ったら、今回は阻止された。
師「プロでそう歌う人はいないよ」
そりゃ私はファでは読めないだけなので、プロにそんな人いるわけないです・・・。

少し、#15に触れる。その移動ド読みで議論があった。どこで転調しているか?
師匠には、調性を反映しない「似非移動ド」は無意味だ。目的のレベルが違う。

歌曲はAmarilli。
イタリア語の発音を注意された。
-to,in のところ、
「inをちゃんと言って」
不自然と思うくらいに強調してみた、録音で聴くとぞれでやっとinに聞こえる。先生のは普通に歌っているようで、すごく明瞭だ。
で、意外とあっさり終われた。苦手な曲、過ぎ去って嬉しい。

まだ時間があったので、次のLasciatemi morireをまず先生が歌ってくれた。この時間は本当に贅沢だ。合唱のときは使わないビブラートも聴ける。私が初心者ゆえ、お手本も初心者用で、強弱など曲想はつかない。それでも十分素晴らしい。
それから固定ド唱に進んだ。短い曲なので3回通して、さらに歌詞の読み方を習い、次回は歌詞から…。これ、歌詞で歌うと高音が非常に辛い。みぃぃぃぃ~!だからな…。

コンコーネ#15もLasciatemiも、1週間では準備できないのを見越しての来週用の準備だったのに、これでは来週は準備不足の曲に入ってしまう。如何せん…?