vol.12

(このサイトは、2022年8月に作成したものなので、この記事はそれ以降に書いたものです)


今回からイタリア歌曲。
Amarilliを一週間で音とりしなければならない。
が、まず冒頭の10小節が全く頭に入ってこない。どうも拍節がポリフォニー曲のようにとっつきにくい。そこを過ぎればとりやすくなるけど、曲尾の装飾的な動きが難しすぎる。で、この部分は「千本ノックだ」と、馬鹿正直に「正」の字を書いて1000回練習し、結果、喉を痛めた。
その状態でのレッスンだったので、発声練習から辛くて仕方がない。
当然ダメだしラッシュを受けるも、修正も効かぬ。低レベルの悲しさ、単に「発声ができてないだけ」としか思われない。
この日は全く集中できなくて、とても不本意だった…。

コンコーネは#11。
なぜかこの日から、固定ドに加えて「移動ドでも歌って」と言われるようになった。不思議だ…私は喉の苦痛に気をとられていたのだろう、なにも覚えていない。

で肝心のAmarilliは、音名唱(高声用ではamollゆえ階名唱でも同じだ)から。
千本ノックの甲斐あって、ラストの音程で引っ掛かることはなかった。が、良いことはそれだけで、結局一週間ではどうにもならないということが明確になっただけだった。
とにかく装飾音部分のリズムがあわない。
実際より速すぎるテンポで練習していたのも理由だ。が、根本原因は私のリズムに関する技術不足にある。

全体に、まったくもったいない時間にしてしまった。喉の不調は、1000回終えて初めて気づいたのではない。250回くらいでヤバさは感じていた。一度決めたことの変更ができない、融通の効かなさの報いである。

vol.11

(このサイトは、2022年8月に作成したものなので、この記事はそれ以降に書いたものです)


発声練習。
下顎・下顎・下顎
相変わらず同じことを言われていて進歩がない。これが解決するには、もう少し待たねばならない。録音を聴いていても、五里霧中に迷走している様子は我ながら哀れだ。
「常に『鳴らす』ことを意識して」
久しぶりに言われた、ずっと顎ばっかりで忘れてたわ・・・。

コンコーネ#9、恐怖のx/8。
8分音符はなぜ3個セットで出てくるのか、8/8、4/8とかでもいいんじゃないのか??
とにかくこの3個セットが苦手なので、リズムでの注意が重なると「奥の手」=8分音符ひとつずつを三角形で振って確認しながら歌う。先生は私に背を向けてピアノを弾いているはずなのだが
「あんまり、そうやってリズムとる人いないんだけど(笑)」
どこに目がついているのか👀 さらに
「今度はなるべく、その刻みは頭の中でやって」
くっ、奥の手を封じられた。
苦手なリズム、読めない固定ド、不自然なブレス位置、脳の処理が追いつかないので、もう発声がどうとかのレベルの話にはならない。単に何らかの声を発しているだけ。だが、先に進みたい先生の意思により(たぶん)、さらっと終了。

次、#10。
これは先生が固定ドでお手本を歌ってくれた。続けて私も固定ドで・・・いったん歌ったところで
師「これは別に、移動ドでも・・・いや移動ドの方が・・・絶対移動ドの方がいい。移動ドで歌ってみて」
突然、何故??
これが顕著に「移動ドで聞こえる」のは私も同意。でも、さんざん移動ドで練習してきた曲だから歌えるけど、そうでなければ、その場で「移動ドで歌え」と言われても無理です。
#6と同様、ソドミソの跳躍があって
「普通のテノールには難しいが、テノーラには簡単な曲」
だそうで、これもあっさり終わった。

ここで
「コンコーネ #10まで行ったら イタ歌曲」
の掟が発動して、次週からイタリア歌曲ということになった。
別のところで声楽を習っている(た)友達も、コンコーネとイタリア歌曲の抱き合わせだそうで、そちらでは歌曲集は先生の指定される順番でやっているらしい。確かに、曲集は単に作曲者ごとに並べてあり、難易度はこの順ではないだろう。その友達は、次回はこの曲を・・・と言われれば1週間で準備できる。私はそうはいかないから、予定の順番を教えてもらおう・・・と思っていたら
「最初から順番にやります。その時点で難しい曲は飛ばして、後で戻る」
だそうだ。
つまり、曲集1曲目の「Amarilli」から。
装飾の多い曲(この曲集全てそうだけど)で、私には難しいので、先生が一つずつ
「これは省いて良い」
「これは普通の16分音符として歌う」
と具体的に変換してくれた。私が歌うのは簡易バージョンになる。

その指示の時に発覚したのが、先生の楽譜と私の【新版】は、ページ番号がずれる、ということだった。
それ自体は驚きではないが、先生が驚いていた、ということが驚きだった。
なんとなれば・・・【新版】はすでに初版から10年が経過している。先生がその存在を知らぬということは、【新版】を使う生徒が10年間は現れなかったということだ。これは初心者が最初に使う曲集だから、先生はそれほど久しく、私レベルの初心者を教えていない、ということになる。専門系の受講者しかいないのだろう。高いからね。
めっちゃ場違い感、牛刀に割かれる鶏肉の心境・・・
他を知らないから比較はできないけど、私は高くても、やはりここを選択して正解だったとは思っている。本来の目的の「合唱のセカンドテナー」に特化したことは何もしてないが・・・。「信じられる」というのは、何よりも重要なことだ。

vol.10

(このサイトは、2022年8月に作成したものなので、この記事はそれ以降に書いたものです)


発声練習は、前回よりはましだったようだ・・・ようだ、というのは、自分ではまだ良し悪しを判断できない。ただ、どうもこれ以前から、喉に負荷のかかる発声からの声の悪化(損傷)は始まっていたように感じる。自覚としては、6月くらいからだったけれど。録音を聞いても、すでにかなり痛ましい声なのだが・・・。

コンコーネは、#7の続きから。
前回、12/8のリズムに散々手こずって、それから1ヶ月たっているのだが全く自信が持てないまま
「・・・これ、終われるんでしょうか?」
と聞いたら笑われた。
が、なんとかリズムに関しては合格というか、かろうじて及第点くらいはいただけたらしい。この日はその件は不問で、rit. からの a tempo の入り方でNG連発。ここは楽譜上フェルマータなのを、rit.に置き換え・・・と、先生は指示したつもりで私は聞いていなかった。もちろん練習してないし、もともと合唱では速度を自己調整することはないから難しい。
「それじゃ、ピアニストが入れないよ」
と怒られたが、ピアニストと歌うことなんてないけど・・・と内心ツッコミが入る。

これはそれだけで終わってくれて、心底ほっとした。これを書いている8/24現在までにクリアした#13までのうち、この#7が私には最難関で、二度と歌いたくない曲だ。

時間が残っていたので#8へ。
これはそこそこ短い音符が出てきて、固定ド読みが追いつかなくて言葉を間違える現象が出てくる・・・
なにより、その「固定ドを追うこと」に脳の9割くらいを使ってしまうので、発声とか音程とかに気を配る余裕が全くなくなり、ごく雑になっていく、というのがこのあたりからの傾向。
しかし、この曲は厄介そうな装飾音が
「今は難しいから省いて良い」
とされたため、固定ド読み以外は特に引っかかるところもなく、あっさり終了。

さらに#9まで行く時間があったけど、これは先生がお手本を歌ってくださって、それで次回へ持ち越し・・・かと思いきやまだ時間があったので一緒に音とりをすることになった。実は私も全く初見だったわけではなく、ある程度は練習していた・・・たぶん移動ドでは音をとっていたと思う。レッスンは固定ドだからいかにも初見っぽくなるし、
「初見でもそこそこ歌えるじゃん?」
的な感じになるのだが、実際には
「事前に練習しててもその程度しか歌えないの?」
ということなのである・・・。ともかく、次回へ。

vol.9

(このサイトは、2022年8月に作成したものなので、この記事はそれ以降に書いたものです)


発声練習
今回は前回と逆に、ことごとにダメ出しを得た。
分かった気になっても、実は違っていたということの繰り返しで、一進一退という感じ。
なかなか、言葉通りに上顎だけ上げて下顎は下げないというのはできないのだった。
前回レッスンから1ヶ月の準備期間があり、その間の毎日の練習が全くの間違いで無駄だったという徒労感と哀しみ…。

コンコーネは#7
これは9/8のリズムが全然とれなくて次回に持ち越し。

前回が誉められて嬉しかったのと真逆に、ことごとく凹むばかりの散々なレッスンだった…。

vol.8

(このサイトは、2022年8月に作成したものなので、この記事はそれ以降に書いたものです)


発声練習。
フレーズの最後に吐き出さないように…
と、やはりO音で少し下顎が下がりすぎだと注意を受けた。難しい。
あと、Lの発音がDに聞こえるから、舌の先端をもっと使えと。これは以前にも一度言われたやつ。
発声練習の終わりに、
「その声がレッスンの最初から出ればよい、それが次の目標だね」
何やら一応の合格点を頂いた感じ。
ついでに、
「(向上が)速いよね。もともとレッスンの初期から、良いときは自然な良いビブラートがかかるなと思っていたけれど」
めったに肯定的評価はくれない先生だ、これは珍しい。

コンコーネは#5の続きから。
全ての音に対して同じ声で歌うように、と簡単な指示だけでこれはサクッと終了。

続いて#6
難しい。と脅されていた曲、たしかにCdurからAmollへの転調が紛らわしくて難しいかも?
最初は先生が一緒にメロディを弾いてくれて、音名唱。ガイド無しでもう一度通したところで
「これは本来、前半の山場になる曲なんだけど、テノーラには山場にならないね」
やはり転調のところはEとEsの区別を意識しすぎたところを注意されたけど、あっさり終わってしまった。

それで、そのまま#7へ
ほとんど準備してなかったので、先生がお手本を歌って下さり、リズムについての注意をいただいてレッスン終了。
早くイタリア歌曲を始めたいから、その前提条件の#10までさっさと終わらせたい、と言われたが、そうはいかなかった(次回)。

vol.7

(このサイトは、2022年8月に作成したものなので、この記事はそれ以降に書いたものです)


発声練習、ついに!
ずーーーーーっと怒られ続けていたやつ、

「オーの位置が合ってきたね」

とのお言葉をいただきました。
いぇい。
まだこの時点では手探り状態で、四苦八苦なのが録音聞いても分かる・・・逆に言うと、何に意識を集中しているかというのも自分では分かる。

下顎・下顎・下顎

この時期は、特にこればかり言われていたな。いくら言われてもわかっていないので直らないのだった。
だいたいにおいて、多くの注意事項は言われているときはよく飲み込めなくて、できるようになってから
「なるほど、こういうことを言われていたんだな!」
と了解するものなのだ。

後半コンコーネ#4
前回、移動ドの許可は2度目にしてあっさり取り消されたので、今回は固定ドでスタート。
固定ドにいかなる意義があるか、というレクチャーがあったのだが、私は「できない」だけなので・・・。
たいへん苦戦した附点音符のリズムについては、今回は何も言われず。
低音で顎を落とすな、高音で口を横に開くな
・・・と、発声上の注意事項が多かった。

そのまま、予告されていなかった#5に突入、いちおう音とりはしておいてよかった。
師「最初は移動ドでやりますか?」
私「いえ、固定でいいです」
私にとっては覚えゲー、移動・固定の両方など覚えていない。
これはゆったりした曲でもあり、固定ド・ラララまでさらっと終了。
とはいえ、低音の出し方を特に注意された。このころから、高音よりも低音に課題が移ってきたのかもしれない。

次回は#6・・・早いな。
「6番は最初のヤマ、長いしちょっと難しい」
と言われたのだが。

vol.6

(このサイトは、2022年8月に作成したものなので、この記事はそれ以降に書いたものです)


この日の発声練習では、懸案事項の

「下顎を下げるな(特に母音だけの音で)」

で凹られつづけ、録音を聞いてもどうすればいいのかわからない苦悩が伝わってきて実に哀れだ💦
あとに出てくる同じ母音でのポルタメントの練習では
「これはちゃんと出来るのに、なんでさっきのパッセージだけできないんだろうね?」
課題持ち帰りにはなったが、これが解決のヒントになった。

コンコーネは予告通り、#3の続き。ラララで歌うところから。
ラインで歌うように、高音だからとスペシャルを用意するな、跳躍で音量に頼るな…
と、この時期はむしろ歌唱技術的な指導が多かったな。

そして、運命の#4。
これも移動ドから始まった。
本来の課題は附点音符のリズムで、私はリズム感がなってないことを認識したが、それよりも移動ドでファ♯を「フィ」と歌ったところから

それでは早晩、譜読みが出来なくなる。#10を過ぎたら、移動ドでは対応できなくなるだろう。やはり固定ドにしよう。

という話になってしまった。
まぁそうなるよね。
「固定ドが必要」
「固定ドが使える」
は全く別の問題で、私は「必要だ」と思うが「使えない」。
5か月後(=現在。正確には2022/8/23)も1ミリも使えるようにはなっていないし、今後もならないだろう。正直、「固定ドができないと歌えない曲」(=難しい曲)を歌いたいとは思わないし・・・。

vol.5

(このサイトは、2022年8月に作成したものなので、この記事はそれ以降に書いたものです)


前半の発声練習では、
ラインをキープせよ
下顎を下げるな
が引き続きの課題。
L音の順次進行のパッセージでの高音C、今回は綺麗にヒットできて
「少しミックスが混ざっているけど、上はここまで地声で出せるようになってきたから、合唱のテノールとしては十分だ」

高音は今の調子で練習を続ければよい、
ただ、いまの段階では、声帯の引っ張る力が足りないから高音は金属的な音になる、いずれ力がついてくれば響くようになる

後半はコンコーネの2回目。#3。
私の問題は歌詞が入るとピッチが下がることだから、なるべく早く歌詞の練習を始めたい、ついては今後の方針として、
コンコーネが#10までいったら、イタリア歌曲の練習を始める
そこまではなるべくさらっと進めたい
…のだそうだ。
それで、前回の#2は本当に流しただけで終わったのだけど、#3は実に丁寧だった。
ドレミにはu以外の全ての母音が含まれているから、それに対応して歌わねばならない…ミファソと移動する場合、i-a-oの遷移になるので、aで口幅を狭くしてそのままoに繋げるように、など。

次回の予告は
#3のつづき、ラララで統一した声で歌えるようにせよ
#4にも入るよ

vol.4

(このサイトは、2022年8月に作成したものなので、この記事はそれ以降に書いたものです)


最初は、引き続き発声練習。
前回までのカオスな状態からはだいぶマシになって、課題にフォーカスできるようになってきた感じだ。
その課題の、母音での発声はまだ「低音でポジションをキープする」ということができない。高音領域ではある程度できていると言って貰えたが、身についているわけではなくまだ再現性がない。

高音は、先生が面白がってCまで弾いてくれたが全然届かない。
「大丈夫、遊んだだけだから」
と笑われたけど、全体に良く我慢できるようになったと誉めてもくれた。
最初と比べれば、わりと高音はあっさり伸びるものという印象はある。

低音はやはり難しい。出し方はだんだんイメージはできるようになってきた、実行はできない。

後半は、コンコーネ。
ピアノの「バイエル」みたいに、声楽の定番練習本みたいなものなのだろうか。
コンコーネをやる意義として

「正しいピッチで歌う」
「きれいなラインどりを学ぶ」
「歌詞がなくても音楽として成立させる」

ということを特に強調された。
また、私は発声を学んでいる段階だから強弱はつけなくてよい、ずっとmfで歌うように、と。

手始めに#2から・・・#1は「音域が低い」という理由でスキップされた。
最初に「ドレミ」で歌い、次に歌詞をつけて歌う(歌詞はついてないので「ラララ」で歌う)というのは、合唱団での練習と同じ手順だけど、

「固定ドでも移動ドでもいいけど、どうしますか?」

と聞かれたのには、心底驚いた。
先生、移動ドのアンチ発言が多いので、当然固定ドを強要されると思っていた。
私は移動ドでしか音がとれないから、この時は移動ドを選択したけど・・・

#2は、さらっと流しただけで終了した。
最初の方はウォーミングアップ的なものなので、あまり深入りせずどんどん進む、ということらしい。
というわけで、次回は#3。

vol.3

(このサイトは、2022年8月に作成したものなので、この記事はそれ以降に書いたものです)


この日も発声練習に特化したレッスンだった。
前回に引き続き、非常に細かく止められては、とにかく響きをキープせよ、ということを言われた。

この時点での課題は、母音だけで歌った場合に音程によって発声が全然変わってしまうことで、さんざん直されながら繰り返した挙げ句
「ダメだ、まだ無理だな」
と言われてしまった。
先月から頑張って練習してきただけにガッカリだが、単に数をこなせばできるようになるわけではなく、どうしても質的な変化が必要なのだ。

自分の記憶の中でも、この時期は師匠の言われる「下顎」への意識がおかしかったと思う。しかし録音を聞き直してみると、当時の自分の「どうすればいいのかわからない」苦悩がありありと伝わってくるというか思い出されるというか…。

ふと、オクターブのポルタメントの練習中。
師匠の見解として
いま低音はギリギリCisまでは歌える、それより下は声帯のサイズの制限で、出るようになるかどうわからないが、Cが「漂う」くらいになればよい。

「そんな低音は出せなくていいです、私はdiv.で自分のパートがちゃんと歌えればいいので。Cとかはほぼバスとユニゾンだから私は歌わなくていいです…」

今まで伝えるチャンスのなかった自分の目的を言ってみたものの、冗談と思われたらしく、笑いながら

「声楽としてはそれでは困るよ」

あっさり却下。
え、でも出るようになるか分からないんですよね💦

…まぁ本来が声楽教室、合唱のdiv.だけを教えるとかはないやな😅

この回から、低音側よりも高音側のアタックが厳しくなっていて
「最初は低音から作っていこうと思ってたんだけど、声を聞いてみて、上の音域から安定させていくことに方針を変更した」
こんな話も出てきた。
これを書いている時点(=半年後)で振り返ると、その変更は幸運だったと思う。低音からだと永遠に先に進まなかった気がする。