科学者はなぜ神を信じるのか コペルニクスからホーキングまで (ブルーバックス)

この本を選んだ理由は、なぜかKindle unlimitedのおすすめに出てきたのだと思うけど、著者の三田一郎先生は学部時代の恩師だから。
恩師といっても、講義を受けたことがあるだけで、個人的に言葉を交わしたことはない。
素粒子論の先生で、受けた講義がなんだったかすら覚えていないんだけど、「すごい先生」だという評判は当時から聞いていた。
アメリカ帰りで、お名前は I.A.Sanda とあり、「A」が何の頭文字なのかというのは、先生と直接関わることのない学生にとっての謎だった。
講義での印象では、本場の物理学者っぽい感じ、そしてフランクなお人柄だったようには記憶している。

しかしあの先生が、こうしたテーマでブルーバックスの本を書かれるというのは、けっこう意外だった。
これが真面目な素粒子論の本だったら、Kindle unlimetedとはいえ、手に取ったかなあ?
内容は、まさにタイトルの通り。
物理学史を追いながら、神様との関係を紹介していく。
かなり面白かった。

ただ、結局よく分からなかったのは、彼が信じている「物理法則をつくった創造主」が、なぜキリスト教の神でなくてはならないのか?ということだった。
そのような存在は、人間を特別扱いするようなものではないはずだ。
でも彼はクリスチャンであるらしい。
そこのつながりは、全然分からないままだった・・・。