氷のなかの処女

カドフェルシリーズ6作目。

なぜか最初とっつきにくく、読み進められなかったが、物語が動き始めてからはいつもどおり、一気に読了。
タイトルになっている被害者が、とばっちりだし注目されることもなくてかわいそうな…。
また、突発的に行動して周囲に大迷惑をかけ続ける姉弟と修道士にイライラ。

シリーズの最後にカドフェルの息子が登場するのは知ってたけど、すでにこの話で初登場してたのか。
我が子の存在も知らないなんて、父親とは気楽なもんだ。
悪党サイドでなくてよかったね。

行き倒れの修道士は無能だったけど、殺人犯ではなくてよかった…
私はてっきり、彼が手を出したか出そうとしてシスターが返り討ちにし、さらに身投げしたのでは、と思ったけど、そんな話でもなく、どうでもいい男が衝動的にやったことだった…まぁ実際そんなもんだろうけど。そして確かに、そんな状況なら修道士がそばにいれば起こらなかった悲劇だったろうなぁ。

しかし、そこらじゅうで野盗の組織的な襲撃が繰り返され、まともな護衛もなければ旅人は追い剥ぎに遭う、治安が悪すぎる。内乱が起こるとこうなるんかな。