vol.24

年内最後のレッスン、かつ、レッスンを始めてちょうど1年がたったことになる。

発声練習では、もう先生はお手本を歌ってくれなくなった。
歌い出しのオクターブが分からなくて何度か間違えた。
O音の課題は言われなくなったから、良くなったのだろうか。自分で聴いて分からなくてはならない、と言われてたから、言われなくなっただけかな。
最後の高音アタックでは、
「よく届くね」
「いまcだけど、cisまで地声でいけるようになれば、テノールとしては十分」
と、いつもの励まし?をいただいたが、ここから話が脱線して、珍しく雑談(主に音楽史)の多いレッスンになった。

コンコーネは#22。
これは高速で音が飛ぶので、練習段階でも音名を正しく言い切れる確率が低すぎ。ついにギブアップして音名併記した楽譜を別に用意し
「カンニングペーパーを見ても良いですか」
と聞いたら、当然却下された上に、さらなる説教を頂戴してしまった。
が、規定テンポより落としてもらえたから、なんとかクリア。
でもほんと、才能のない非ネイティブには、固定ド読めるようにはならないよ。1年以上音当てクイズを毎日やり続けても、少しも当たるようにならず莫大な時間の無駄だった。音楽の国のネイティブには分からない。必要だというなら、できるようになる方法を教えてほしい。

Vol.23

前回のレッスン後に、コロナ症状を発して、3日ほど日課の練習を中断した。
再開してからもしばらくは、喉は本調子でなく、痛みはないがとにかく乾燥しやすい。普段、歌っているときに水分を必要とすることはないタイプなんだけど、1週間ほどは練習時にペットボトルが必須だった。

なので、どうも練習不足な不安感。

なぜかこの日、先生のテンションも最初から最後まで異様に低く、発声練習のお手本も前回に引き続き歌ってくれなかった。

Conconeは#22。跳躍多いしリズムも躍動感あってむずかしい。
けっこう久しぶりに音程をきっちり直された。
私は上行形の立ち上がりが苦手だけど、それ以外のところも思った以上に全くとれてなくて、最終的に通してくれたけど、今もう一度歌っても絶対合ってないと思う。

歌曲はVittoria mio coreの仕上げ
一回目、だいたい良いけど、発声がすっからかんだ、統一性を考えて歌え。
二回目、具体的にserのところで声が散る、口を縦にキープせよ。
三回目、出だしをちゃんと入れ(苦手)。最後は張って欲しかった。
こんな感じ
最近あまり技術的なことを言われなかったから、今回は声楽レッスンっぽくて楽しかった。
が、録音聞き直しても、先生のテンションの低さが気になる…。

レ・ミゼラブル

ヴィクトル・ユーゴー著、豊島与志雄訳

Kindleで読み始めたんだけども、8月から少しずつ読み進めてやっと読了。
それも、8割がた読み飛ばしながら・・・
いやもう、物語に関係ないところでのユーゴーの長口舌がウザすぎる。
そして、物語はというと、パリには警官がジャヴェルしかおらんのか?と言いたくなるくらい、どんな偶然にも必ずジャヴェルが絡んでくるし、テナルディエ一家も何かと「偶然」関わってくるし、ご都合主義の極み。後半にやたらと強調されるマリユスとコゼットの愛も、お互いに「顔が良い」以外に何の魅力も描かれないので、まったく共感できない。
トータルで、全然よいとは思わなかった。

哀れなジャン・ヴァルジャンは、好きだけどね。
でも彼が多くの死線を乗り越えてくることができたのは、彼の崇高な道徳の力よりは、「起重機のジャン」たる人並外れた身体能力によるところが遥かに多かったのであって、それがなければただの徒刑囚として死んでただろう・・・げにも、先立つものは身体の健康である。いや、それがなければ最初から脱獄など企てず、正規の刑期満了でさっさと社会に戻れてたのだろうか? その場合はミリエル司教にも出会わず、聖人にもならず物語にならなかったか。
死ぬ前に、マリユスの誤解が解けたのは良かったのかな・・・別にマリユスに誤解されてても、どうでもよかった気がする。コゼットに誤解されてて、それが解けたのなら劇的だけど。まぁマリユスの誤解が解けたおかげで臨終に間に合ったのは良かった。しかし、私はでしゃばりなユーゴーが嫌いで、その化身たるマリユス(しかも絶世のイケメン設定だし。自分をモデルにしてそんな設定にするとはあつかましいなユーゴー)も嫌いなので、絶対的ヒーローたるジャンの命運を、この青二才が握っている構図は気に入らなかったな。

それと酷吏ジャヴェルも好きだった。
Das Leben der AnderenのStasiに似てる気がする。でも、Stasiは死ななかった。ジャヴェルにも死なないでほしかったなぁ。
彼には、現代人も考えさせられるべきことがあると思う。当時に比べれば、現代の法律はましになっているには違いないが、もちろん「絶対に欠陥がない」ものではありえない。法はあくまで法であって、善悪の物差しではない。人間は「自分で考える」ということを放棄してはならないのだ。

vol.22

先生が食道炎で歌えない・・・という状況だった。
合唱団が期の区切りのお疲れ様休みだったのは、不幸中の幸いか。

最初の発声練習、先生が歌えないから、ダメ出しもできないだろう・・・これで合ってるのかな?と、不安の中で歌うのは、意外に難儀だった。いかに普段、ジャッジに寄りかかってるかって実感したのだった。
最後はCまで鳴らして
「ここまで引っかかるようになってきたね!」
そうか、今までもCまで行くことはあったけど、それはまだ使える声ではなかったんだろうな。
「だいぶ声が変わってきた」
お〜。
歌えないからって、リップサービスでは無いよね??

Concone#20は、難しいと事前に言われてた割に、音名で1回通して
「特に問題ないね」
2回目で
「だいぶ音感も良くなってきましたね」
と本当に何も修正を受けることなく、ついで、ラララで1回通して終わってしまった。
ラララの方は、ちょっとピッチが不正確だったと思うんだけども・・・

歌曲 Vittoria Mio Core! は、前回途中まで歌詞の読みを教えてもらっていたので、とりあえずそこまで歌って、イタリア語の歌い方の修正。
それから歌詞の続きの読みを教わって・・・とはいえ、事前に通しで練習しているし、読みはGoogle翻訳先生に習っておいたのでサクサク。
どうも、歌曲の方はやはりイタリア語の歌い方がメインで、ピッチなどはほぼ気にしていないように思われる・・・メリスマのところとか、全然コントロールできてないと思うんだけども。
そして突然「お疲れ様でした」と終わってしまって面食らったけど、たぶん次回この曲を仕上げ予定で、6曲目に入るのかなぁ?