vol.13

(このサイトは、2022年8月に作成したものなので、この記事はそれ以降に書いたものです)


発声練習は、イタリア歌曲の時間を確保するためか、短縮バージョンになった。
下顎は言われなくなったし、
「だいぶ音域が広がってきたね」
「そのまま歌っていれば響きがついてくる」
と希望のあることも言われた。嬉しい。
やはり、まだO音の発声は決まらないが…。この時期は、すごく喉に負担のかかる発声をしていた。喉の不調が続いていたのは千本ノックのせいばかりではない。
この日は大丈夫だったみたいだけど。

コンコーネは#12
途中のミのナチュラルで、
「こういう臨時記号は高めにとるように」
と注意を受けた。実は、自分の中では調号♭のままEsだった。それが若干高めだったので、低いEに聞こえたのかもしれない。
この曲には、タイミングよく、このあとのAmarilliの練習にもなるようなリズムが入っていた。
だいぶリズムが良くなったね、と言われたのは良い予兆だ。

歌曲はAmarilliの続き
前回、リズムとテンポで散々だったので、先に進めるものか大変不安だった。
こういう場合の非常手段は、「手でリズムを刻む」。算数のできない子は指で数えるのだ。音楽のできない子は、楽譜に「16分で振るところ」を範囲指定で記入しておいた。これで、16分装飾音符を8分音符や32分音符にしてしまうことはない。
それが功を奏し、今回は怒られることなく無難に通過・・・
で、次は普通に歌詞で歌わないといけないので、まず読み方を教わった。いまイタリア語を勉強してるけど、ドイツ語もそうであるように、会話での発音と歌での発音は違うだろうね。
こういう古い時代の歌曲は、言葉のアクセントの位置が強拍にくるように書かれているそうだ。Amarilliの拍節がやたら分かりづらかったのは、その言葉がわからないからだったんだろうな。

残りの時間で、先生がAmarilliを歌詞で歌ってくれた。次元が違うので私の歌う参考になる気がしない。ただ、聴衆たったひとりの贅沢すぎるリサイタルとして拝聴した。
先生曰く、教師によっては歌わない方もいるそうだ。それは理解できるなぁ、と思っていたら
「聞くためだけにくる生徒がいるから」
だそうで、その理由は理解できなかった・・・。受講料はあくまで受講料、歌を聴きたいならリサイタルに来なさい、そのためにお金を払って聞きに来てくださるお客さんに対して不公平だから・・・というのなら、わかる気がしたのだが。