なんてことはない恋の歌ですが・・・
編曲としては、変則的な構造にかなり苦戦しました。
同じメロディが繰り返されるんですが、2度目は1小節追加されます。
5小節のまとまりというのは、イメージしにくくて困りました。
固定観念でしょうか。
なんだかイメージがまとまらないときは、なるべく元の旋律を邪魔しないように、伴奏はできるだけ動かないでやり過ごします。やり過ごしてます。
これ、なんか聞いたことがある節回し・・・そうだ、Muss i dennに似てるんだ。
英国民謡でも、お互いなんとなく似た曲だな、っていうのは多々あったけど、ドイツ民謡どうしでもやはり似た曲があって、その民謡の特徴的な節回しみたいなのがあるのかもしれない。
ドイツ語版Wikipediaによれば、19世紀半ばからドイツ・オーストリア・スイスで知られた民謡だそうです。
歌詞を見ると、お別れの曲ですね。あんまりそんな感じもしない曲調ですが、そういえば Muss i denn もお別れの曲ではありますから、ドイツ的にはこういうイメージなのかもしれない…。
1.
Ade zur guten Nacht!
Jetzt wird der Schluß gemacht,
Daß ich muß scheiden;.
Im Sommer da wächst der Klee,
Im Winter, da schneit’s den Schnee,
Da komm ich wieder.2.
Es trauern Berg und Tal,
Wo ich viel tausendmal
Bin drüber gangen;
Das hat deine Schönheit gemacht,
die hat mich zum Lieben gebracht
mit großem Verlangen.3.
Das Brünnlein rinnt und rauscht
Wohl dort am Holderstrauch,
Wo wir gesessen,
Wie manchen Glockenschlag,
da Herz bei Herzen lag,
das hast du vergessen.4.
Die Mädchen in der Welt
Sind falscher als das Geld
Mit ihrem Lieben.
Ade zur guten Nacht,
jetzt wird der Schluß gemacht,
daß ich muß scheiden.
(引用元:Wikipedia)
だいたい週1ペースで1曲あげる予定でいるんだけど、前回のAch Du lieber Igelが妙に短かったので、今週はもう一曲。
「鳥は別れを告げる」
タイトルで検索すると、日本語のページは出てきません。日本ではあまり知られていなさそうです。
海外の演奏や編曲は結構たくさん出てくるし、そもそも私が元ネタ帳として活用させていただいているDie Liederkiste様の該当ページにおかれましても、
・簡単なメロディ譜(in F)
・簡単なメロディ譜(in D)
・ピアノ伴奏+メロディ譜(in D)
・2声用(in G)
・ピアノ伴奏つき高声用譜(in F#)
といろんな種類の楽譜が提供されてます。最後のは当時の市販譜でしょうか。
というわけで、けっこう有名な曲なのかも。
歌詞の内容は、秋が渡り鳥が去りゆくにあたり、岩よ森よさらば、紅葉落ちなばいざゆかん・・・みたいなものです。
文学的で素敵な詩です。さすが詩人J.V.Eichendorff(知らなかったけど)
私の編曲は、引き続きV調のV度とか根音省略のV7、V9とかの練習になってます・・・
短い曲で、歌詞もこれ以上続かない。
あぁ、親愛なるハリネズミ
私を生きさせてください
私はお前に私の妹をあげます
私の妹グレーテを
妹ではなく姉かもしれないけど
「私」って誰?誰なの?
ハリネズミの餌?
妹を身代わりにして生き延びようって話なの??
これだけだと全く状況不明なんだけど、ドイツ語版WikipediaのHans mein Igel(ハンスぼっちゃんハリネズミ)というグリム童話の項目に、どうもこの童話の原型的なポジションとしてこの曲が紹介されているようです。
とすると、「私」はハリネズミ男の嫁にされそうになった姫なんでしょうか。
実は、原譜には#がなく、このままC-Durです。メロディにはF音が出てこないので、判別しにくいです。メロディがソで終わると終わった感がしないので(まぁ民謡にはよくあるんだけど)、G-Durに読み替えました・・・。